レシムノに憧れて

雑記以外の何物でもないです。趣味はエコとギリシャです。

レシムノに憧れる2

今思えばギリシャの中でもレシムノのユースホステルは、部屋もシャワーもトイレも設備が整ってる上かなり清潔で対応も良く明るい雰囲気でした。その上安く、他にないくらいの贅沢なユースホステルでした。管理人は明るい30前後の男の人で、旅行者同士の交流を促すような役割も果たしていました。全てはこの管理人の仕事だったのでしょうね。
今思えば、と言っても10年以上前の振り返りという錆び付いた感想ですが。

その後クレタの第一の都市、イラクリオンで泊まったユースホステルは、やはり一日で逃げ出しましたが、ここは気詰まりでという理由ではなく、こんな暗いところイヤだという気持ちでした。
部屋にはひとり、もう何ヶ月も滞在している中年女性がいました。ギリシャ人でした。何か訳ありのようで髪も乱れ、疲れ切っているように見えました。
それでも私に親切にしてくれ、低い落ち着いた声で話を少ししました。確かバナナなどを分けてくれた覚えがあります。私がシャワーを浴びに行くと、こっそりどこかのスイッチを入れてお湯が出るようにしてくれました。

レシムノに比べてイラクリオンは埃っぽく風情が感じられなく、まちが好き、とはなりませんでした。
宿は逃げ出してしまったけど、イラクリオンを思い出すと、あの有名な遺跡が影にかくれ、ユースホステルの女の人の姿が現れます。