東向きの部屋
我が家は東向きのマンションです。うるさい幹線道路沿いです。20分ほど走ると山にぶつかり、県が変わります。西側にはこの町の歴史あるランドマークである建造物が障害物なしにすぐそこに見える場所です。が、うちからは見えません。
以前はすぐそこの西向きの部屋に住んでいて、部屋からはどーんとその建造物が見えました。夕日に染まるグラデーションの空に浮かぶその景色は毎日表情を変え、借景としてはとても贅沢で、西向きという物件の持つイメージを覆す価値がありました。
しかしそこはどうしても狭く、東向きの部屋に引越しをしました。
長年西の世界に暮らしたので、洗濯物を慌てて干す必要もなく昼から干しても夕方には乾くという怠惰が身についていました。それと、西の空が見えるので、この後の天気がわかりやすいというのも便利でした。
いざ東向きに引っ越すと、懸念通りその点がとても不便でした。
でも!
私は昔、バンドたまがとてもとても好きでした。こんなとき、いまだにたまの待ち合わせという歌の中のこんな歌詞が頭の中を流れます。
🎶不便だ!不便だ!不便だー!!でも、不便のが便利よりだいぶいいー!!🎶
長年体験していなかった朝日が眩しいのが嬉しい。表現でなく、本当に激しい朝日で眩しくてカーテンを開けられません。でも、やっぱり朝電気をつけなくていいのは嬉しい。
その朝日に間に合うように洗濯物が干せるか、日の出が早くなった今は特に自分との勝負ですが、間に合ったときの満足感は振り切ってます。
特に布オムツは日光を当てることがとても大事なので、しっかり朝日に照らされている様を見ると、これだけで一日のすべきことの大半は成し遂げた気になります。
短時間の戦い、しかも朝の戦いなだけに勝利感は大きいです。
西の空が見えないので天気の予想がつかない点は…諦めるしかありません。でも、山が見える景色は、雲のかかり方が街中とは違って、面白いです。
はっきりいって全体的に、南向きならいい話なのですが。西か東かしかない私の結婚生活…、一人相撲の話でした。